こんにちは、はにむらです。
絵本を選ぶ上で、その本の「受賞歴」を参考にする方も多いと思います。
今回は、CBI最優秀児童図書賞、エイリース・ディロン賞など、世界で数々の賞を受賞した英語絵本を紹介します。
『A Bit Lost』です。
この記事では、『A Bit Lost』の大まかなあらすじや感想、使われている単語や文法などを紹介していますので、是非チェックしてみてくださいね。
『A Bit Lost』の詳細情報
タイトル | A Bit Lost (邦題:ちょっとだけまいご) |
---|---|
著 | Chris Haughton(クリス・ホートン) |
イラスト | |
本編ページ数 | 27P |
総単語数 | 185語 |
絵本の種類 | ハードカバー/ペーパーバック |
『A Bit Lost』のあらすじ
“My mother is VERY BIG. Like THIS!”
said Little Owl.
出典元:『A Bit Lost』
お昼寝中に巣から落ちて、「ちょっとだけ」迷子になってしまったフクロウ君。
「君のママはどんなママ?」リスさんがママを探す手助けをしてくれることになりました。
さて、フクロウ君は無事ママに会えるのでしょうか――?
『A Bit Lost』の感想・レビュー
受賞歴多数の、可愛くて心温まる物語
アイルランド生まれの絵本作家、クリス・ホートンのデビュー作。2011年、アイルランドを代表する児童書に贈られるCBI(旧:ビスト)最優秀児童図書賞と、新人賞にあたるエイリース・ディロン賞をW受賞するなど、世界中で様々な賞を受賞している名作です。
迷子になったフクロウ君のママを、リスさんが一緒に探してくれることになりました。フクロウ君はジェスチャーしながら一生懸命ママの特徴を伝えますが、リスさんが見つけるのはみんなママとは違っていて――というお話。
明確でシンプルなストーリーの中に、ほんの少しの冒険と親子の絆、他者への思いやりが描かれた、心温まる物語です。「迷子」というテーマは子どもにとって身近で、感情移入しやすいのではないでしょうか。
主人公のフクロウ君がとにかく可愛いのも魅力。デザインの良さもさることながら、表情や一つ一つの動作が愛嬌たっぷりで、心癒されます。ループ(冒頭に戻る)を思わせるオチも秀逸で、何度も繰り返し読みたくなる作品です。
センスあふれる独特の世界観が魅力
この絵本の最大の魅力は、その配色にあると思います。
黄土色や暗いオレンジ、紫、ターコイズブルーなど、他の絵本ではあまり見られない色が基調となっていて、独特の世界観を作り出しています。
文字のフォントも独特でデザイン性が高く、絵本の隅々にまで作者のセンスがあふれています。
非常に完成度が高く、子どもの感性や芸術感覚を豊かにしてくれる素晴らしい絵本だと思います。
『A Bit Lost』の単語・文法解説
本文中に登場する単語・文法の中で、特筆すべきものについて以下で解説します。
主な単語
- uh-oh [ʌ’ʔ òu]
【間】おっとっと - squirrel [skwə’ːrəl ]
【名】リス - pointy [pɔ’inti]
【形】先の尖った - either [íːðər]
【形】どちらの~も(ない)
主な文法
・Here S+V
目的地に到着した時や探していた物を差し出す時などに、「さあ、着いた」「ほら、ここにありますよ」といった意味で用いられる倒置表現です。
・Here it is.
→ほら、ここにありますよ。
(※It is here.の倒置)
・Why don’t you〜?
「~しませんか?」「~してはどうですか?」と、勧誘・提案する表現です。
・Why don’t you come with me?
→一緒に来ませんか?
『A Bit Lost』はこんな人におすすめ
2〜3歳頃から楽しめる絵本だと思います。世界中で評価の高い絵本が読みたい方や、可愛い絵本・お洒落な絵本を探している方には特におすすめです。
文章は見開き1ページあたり2〜4文程度で、そのほとんどを登場人物の台詞が占めています。使われている文法は中学英語レベルなので、とても読みやすい絵本だと思います。
英語に自信のない方や、お子さんにネイティブの英語を聞かせたい方には、「株式会社ワールドライブラリー」が販売するCD付き絵本がおすすめです。CDにはネイティブスピーカーによる『A Bit Lost』のリーディング音声のほか、オリジナルのメロディーに絵本の詞を乗せた歌が収録されています。是非チェックしてみてくださいね。