こんにちは、はにむらです。
子育てをする中で、我が子には「他者への共感」や「思いやりの心」を持てる人になってほしいなあ、と強く思います。勉強やスポーツができる以上に、人としてとても大切なことですよね。
今回は、「思いやり」や「友情」などについての大切な教訓が得られる、素晴らしい英語絵本を紹介します。
『I’m the Best』です。
この記事では、『I’m the Best』の大まかなあらすじや感想、使われている単語や文法などを紹介していますので、是非チェックしてみてくださいね。
『I’m the Best』の詳細情報
タイトル | I’m the Best (邦題:ぼくがいちばん!) |
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著 | Lucy Cousins(ルーシー・カズンズ) |
イラスト | |
本編ページ数 | 29P |
総単語数 | 244語 |
絵本の種類 | ハードカバー/ペーパーバック |
『I’m the Best』のあらすじ
I can run much faster than Mole.
I won. I’m the best.
出典元:『I’m the Best』
「勝った!僕が1番さ!」
犬くんは自慢ばかり。彼はモグラくんより速く走れるし、ガチョウくんより上手に穴が掘れるし、ロバくんより速く泳げるし、テントウムシくんよりはるかに大きいのです。
犬くんが自慢ばかりするので、みんな悲しい気持ちになってしまいました。でも、比べる視点を変えてみると――。
『I’m the Best』の感想・レビュー
「思いやり」や「友情」についての大切な教訓が得られる
「メイシーちゃん」シリーズで有名な、イギリスの絵本作家、ルーシー・カズンズの作品。「自分は全てにおいて1番だ」と豪語する犬くんのお話です。
傲慢だけれどどこか憎めない犬くんと、そんな犬くんに対してとても優しい、友達のテントウムシくん、モグラくん、ガチョウくん、ロバくん。彼らのやりとりを通して、多くの大切な教訓を得ることができます。
- 物事には多面性があり、色々な視点から見なければならない。
- 人にはそれぞれ良さや強みがあり、他者と比べたり、卑屈になったりする必要はない。
- 友達には優しく接しなければならない。
しかしながら、結局最後は同じ過ちを繰り返してしまう…というオチもユーモラスです。
喜怒哀楽が表現された見応えあるイラスト
勢いのある特徴的な手書きの字体、可愛さと迫力を兼ね備えたイラスト、大胆で鮮やかな色使いなど、視覚的にも楽しめる要素が満載。登場人物たちの喜怒哀楽が見事に表現されていて、感情移入しながら読むことができます。
全体を通して非常に完成度が高く、正に「名作」と呼べる作品です。
『I’m the Best』の単語・文法
本文中に登場する単語・文法の中で、特筆すべきものを以下で紹介します。
主な単語
- ladybird [léidibərd]
【名】テントウムシ(=ladybug)
※イギリス英語 - mole [móul]
【名】モグラ - goose [gúːs]
【名】ガチョウ - donkey [dɑ’ŋki]
【名】ロバ - brilliant [bríljənt]
【形】素晴らしい - rubbish [rʌ’biʃ]
【形】駄目な、下手な
※主にイギリスで用いられるスラング
- silly [síli]
【形】愚かな - show-off
【名】目立ちたがり屋、見栄っ張り - mean [míːn]
【形】意地悪な - fluffy [flʌ’fi]
【形】ふわふわした - phew [fjú]
【間】やれやれ - obviously [ɑ’bviəsli]
【副】明らかに、当然
主な文法
・比較級
この絵本では、比較級を使った比較表現(2つの事柄を比べる表現)が多く登場します。比較級では、主に形容詞が変化します。(「big」→「bigger」、「good」→「better」など)
・I can jump higher than him.
→私は彼より高く跳ぶことができる。
・I wish+仮定法過去
「~であれば良いのに」と、現在の事実に反する願望を表す文法です。仮定法過去では、動詞は過去形を用います。
・I wish I were as tall as him.
→彼と同じくらい背が高かったらなあ。
この絵本では、「I wish I was~.」という表現が用いられています。文法的には「were」が正しいのですが、口語では「was」が使われることもあるようです。
『I’m the Best』はこんな人におすすめ
2~3歳頃から楽しめる絵本だと思います。友達と関わる上で大切なことが学べるので、幼稚園児や小学生にもおすすめです。
文章は見開き1ページあたり1~4文程度。あまり馴染みのない単語や、イギリス英語ならではの表現もありますが、使われている文法はさほど難しくないかと思います。
英語に自信のない方や、お子さんにネイティブの英語を聞かせたい方には、「株式会社ワールドライブラリー」が販売するCD付き絵本がおすすめです。CDにはネイティブスピーカーによる『I’m the Best』のリーディング音声のほか、絵本の詞を一定のリズムに乗せたチャンツや、オリジナルのメロディーに絵本の詞を乗せた歌が収録されています。是非チェックしてみてくださいね。